六本木の喧騒やシブヤのネオンに疲れたなら、恵比寿と中目黒が答えになる。東京のナイトライフでも、ここは品格をもって夜を楽しめる数少ない場所だ。カクテルには適正な値段があり、客たちは「見られること」ではなく「話すこと」を目的に集まってくる。
日比谷線で渋谷から2駅南、恵比寿と中目黒は同じ引力圏に属している。中目黒が運河に沿い、恵比寿はその東の駅周辺に広がる。この2つのエリアは合わせて、東京で最も信頼できる夜遊びスポットを形成している——巨大クラブも長い入場待ちも蛍光灯もない。バーとしてのあるべき姿を追求した店ばかりだ。
目黒川沿いのバー街
目黒川は中目黒の軸であり、最大の魅力だ。春には桜が川沿いをピンクに染め、テラス席を持つバーはどこも危険なほど賑わう。しかし川沿いは一年中魅力的——頭上の電球ストリング、足元の水面、午後7時ごろから始まり深夜をピークに続く人の流れ。
川沿いの店は入れ替わりがあるが、雰囲気は変わらない。看板を最小限にしたナチュラルワインバー、蒸溜所を熟知したバーテンダーがいるウイスキーバー、観光客向けのパフォーマンスをしない居酒屋。中目黒駅の出口から北岸を歩き、人の密度を頼りに店を選ぼう。
恵比寿横丁
恵比寿横丁は東京でも屈指の飲み場所で、それでいてまだ「秘密」感が漂っている。恵比寿MIOビル内の細い路地に18軒ほどの立ち飲みカウンターが密集し、雰囲気はお世辞にも洗練とは言えないが、それがいい。
午後5時ごろから開き、週末は深夜1時以降まで続く。焼酎、ウイスキー、クラフトビール、ナチュラルワイン、焼き鳥と多様な店が並び、テーマは一つじゃない。隣に座った見知らぬ人と話すのが当たり前の空気がある。
カクテルバー
恵比寿・中目黒の本格的なカクテルバーは、銀座と比べても技術面では引けを取らない。しかも値段は控えめで、堅苦しさもない。最良の店は地下にあり、看板は小さく、予約が必要な場合もある。恵比寿エリア、西口周辺に集中している。
ワインバー:中目黒の宗教
中目黒はナチュラルワインで動いている。音楽プロデューサー、デザイナー、建築家といったクリエイティブ層がこの文化を早期に採用し、バーシーンがそれに続いた。川沿いに並ぶバイオダイナミックワインのボトルは東京随一かもしれない。
典型的な形式:小さな空間、長いカウンター、短いメニュー、チョークまたはA4一枚のワインリスト。10席以下の店は予約が無難。客層は28〜40歳中心、気合を入れずに決まった服装。
移動・実用情報
- 中目黒:東横線・日比谷線 / 渋谷から2分
- 恵比寿:JR山手線・日比谷線 / 渋谷から1駅
- 終電は深夜0時頃。恵比寿〜中目黒は川沿いを歩いて15分
- 予算:ドリンク平均¥1,000〜1,800、恵比寿横丁は¥500〜800
- 木・金曜の夜がベストタイミング